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スザーン・ロス氏は誰?伝統工芸作家としての半生は?

  • 9月 12, 2019
  • 10月 7, 2019
  • 雑記

ACジャパンの広告でオリンピック向けの全国キャンペーンとして「認め合うことがチカラになる」と銘打って、国境を越えたお互いの文化をリスペクトするCMが流れていますよね。

3人の外国人が日本の文化について、流ちょうな日本語でその思いを語っています。

その中のひとり、美しい自然の中の工房で、何やら工芸品を作っている女性がいます。

本記事はこんな人におすすめ

ACジャパンの広告で流ちょうな日本語で話す外国人女性はだれ?
輪島塗作家ってどういうこと?
どんな経歴を持ってるの?

 

彼女の来歴と輪島塗について調べてみました。

 

スザーン・ロス氏は誰?伝統工芸作家としての半生は?

スザーン・ロスの経歴

1962年 イギリス・ロンドンの生まれ

美術学校での学生時代には美術とデザインを学ぶ。

当時、ロンドンの展覧会で江戸時代の伝統工芸と出会い、その魅力にとりつかれる。

 

1984年初来日 漆を学ぶ前に墨絵、書道、生け花、着付、印鑑づくりも習得

 

1990年 奨学金で輪島に転居、輪島県立漆芸研究所の専修科に入学

      重要無形文化財保持者の諸先生方よりきゅう漆、蒔絵、沈金を学ぶ

 

1992年 専修科を卒業後、普通科に再入学

      諸先生方の下、蒔絵を中心に学び、

      一方で製図や生け花、水彩、茶道も学ぶ

 

2000年~初の個展を開催して以降、各地のデパートに出品、

      数々の工芸展で入選や受賞を繰り返す

 

2004年頃~国際的な活動がみられるようになる

2015年頃~ANAの機内放送にて彼女のドキュメンタリービデオが流れる

       ベトナムやアメリカ、イギリスなどで講演会やワークショップを開催

       日本のメディアにも多数出演

 

(『スザーン・ロスの履歴書』より)

 

経歴を見ると、もともとデザインの専門学校に通っているほど、美術のセンスはもっていたもよう。

しかし年表で見るとトントン拍子にうまくいっているように見えますが、ご本人のインタビューを見ると、この間には相当の苦労があったようです。

 

3カ月が30年へ 輪島塗の深さ

スザーンさんは当初、3カ月で輪島塗をマスターできると思っていたそうです。

しかし、師事できる先生を探すまでに5年もの歳月を費やすことになりました。

この5年のあいだについて多く語られていることはありませんが、言葉の壁を乗り越えるだけでも大変な苦労があったことと思います。

輪島塗を学び始めてから30年たった現在でさえ、完全な習得には至っていないと言っています。

 

全部で100以上の工程があり、一つの工程をマスターするのにも数年はかかると言われている輪島塗は、本来は分業制だそうですが―――

スザーンさんは最初から最後まで一人で行っているという徹底ぶり。

スザーンさんの真摯さと執念を感じますね…!

スザーンさんを支える家族と住まい

イギリス人の夫と二人の娘が彼女の家族です。

もともと日本で技術を習得してからイギリスに帰って作家活動をするつもりだったスザーンさん。

しかし、日本で永住権を取得して、理解ある家族とともに石川県輪島市の古民家に暮らしています。

彼女のアトリエは古い牛舎を改築したものだとか。

 

エッセイ『漆に魅せられて』

2015年には初の書籍が発売されました。

日本の伝統文化へのひたむきな愛情が伝わってくる内容になっています。

まとめ

CMのなかで、彼女はこう言っています。

「職人の道は一つの生きる道 作らないとこの文化はすぐ消えてしまう 人類のためにこの漆文化を残してほしい」 

❝The path of an artisan is a way of life   If you don’t make it, culture will fade   I want to preserve lacquer ware culture for humanity ❞

ACジャパンのCM

伝統文化を愛する気持ちに国境はないのだと、強く感じられますね。

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