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トーマス・クックは180年前に世界初パッケージツアーを考案した人

  • 9月 23, 2019
  • 10月 26, 2019
  • 雑記

イギリスの大手旅行会社、トーマス・クック社が経営難によって破産申告をしました。

同社のツアー経由で世界中に旅行しているイギリス人は15万人もいるとのことです。

半端な数ではないですね…

 

トーマス・クック社は1851年に設立された、歴史と伝統あるツアー会社です。

どれだけの信用を得ていたか、この年月を振り返ってみればわかろうというもの。

これまで何度も経営難を乗り越え存続してきましたが、ついに幕を閉じることになったようです。


とりあえず古い歴史のある旅行会社というのは分かったけれど、社名にもなっているトーマス・クックとはどんな人なのでしょうか。

本記事でわかること

創設者トーマス・クックはどんな人?
どういう経緯でパッケージツアーを始めたの?

トーマス・クックは180年前に世界初パッケージツアーを考案した人!

ヴィクトリア朝時代 布教活動+事業者の頭角を現す

厳格なキリスト教徒の家庭で育ったクックは、大人になると牧師として布教活動を行っていました。

牧師の家庭の息子が牧師になる、というのはイギリスの映画やドラマなどでよく見かけますよね。

クックも例にもれず敷かれたレールの上を行くのかなと思いきや、

布教活動のほか、家具職人や出版業を兼任しつつ、禁酒運動家としても活動をするようになりました。

ずいぶん多忙でアクティブな人だったんですね。

自分のやるべき道をしっかり見定めている感じがします。

牧師というと、神の教えを説く人で、悩みとか相談に乗ってくれる優しい人というイメージがあります。(勝手ですみません)

※豆知識ですが、牧師とはプロテスタントの言い方で、神父とはカトリックの言い方だそうですよ。


とにかくクックは牧師のイメージ通り、貧しき人々に慈愛に満ちた考えを持ち始めました。

彼らにまだ見知らぬ土地を見せてあげたい、そうすることで文化の交流や知識の向上など人間性を大いに引き上げることができる、と確信していたのです。

運賃が高い鉄道会社 大人数で申し込めば割引に

クックは鉄道会社や乗合馬車を説得して、団体で申し込むことで割引を適用させ、かつ交通費から宿泊費をひとつにしたツアー、いわゆるパッケージツアーを始めたのです。

 

パッケージツアーとは、旅行業者が主催して、一般の人から参加者を募り、運送・宿泊・観光の料金を一括して集めておこなう旅行商品のことである。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

 

彼はまさにこの、鉄道料金~宿泊料金をパックにしたやり方で、富裕層ではなくてもできる旅行、ときには海外旅行も安価でできるようにしたのです。

パッケージツアーの考案者といっても過言ではありませんよね。

 

またこのツアー商品にはもう一つ利点があって、それが彼の禁酒運動とかかわっています。

禁酒運動とは簡単に言えば、

酒の摂取量を減らそう、製造量を減らそう、だって心身に悪いから

というもの。

労働層が私生活で旅行できれば、それまで飲酒だけだった娯楽をシフトすることができると考えました。

―――なるほど!

社会全体の生活スタイルまで変えてしまう発想だったんですね。

薄利多売という基本的なビジネスの仕組みは現代と変わっていないので、慈愛の心だけではなく事業者としても才能があったのだと思います。

 

ロンドン万博、パリ万博、イタリア、スイス旅行も販売

1841年頃から安価な日帰りツアーなどを取り扱っていましたが、あるとき彼の商品(パック旅行)が爆発的な人気を呼びます。

それがロンドン万博(1851)でした。

乗車券から食事、宿泊費までついた、夢のような格安プランによって、ロンドンへ24万人もの人々を送り届けたのです。

その後、軌道に乗ったクックは海を越えたフランスのパリやイタリア、スイスなどの海外に向けた商品も作り上げました。

特にスイスでは、数都市をめぐる周遊旅もツアーでプラニングして、スイスの観光業へも多大な貢献をしました。

まさに近代の旅行業者としてそのベースとなるものを築き上げたんですね…!

 

まとめ

トーマス・クックは、168年ものあいだ、たくさんの人々に娯楽を与え、観光地を潤してきました。

その精神や手法は決して間違ってはいなかったはず。

天国から、破産申告をしたトーマス・クック社を見て頭を抱えていることでしょう。

 

とはいえ現実で頭を抱えているのは15万人ものイギリス人です。

日本でも数年前に格安旅行会社の破産によって多くの人が多額の損失をしましたよね。

旅行会社はカンペキではないんだということを思い知らされます。

ときには自分でチケットやホテルの手配をして個人旅行をしてみるのもいいかも。

 

 

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