注目キーワード

【国家資格】空港保安検査員はテロ対策の要!なのに安月給?離職率は?

  • 9月 27, 2019
  • 10月 7, 2019
  • 雑記

大阪・伊丹空港で保安検査場での危険物の見逃しにより、大規模な飛行機の欠航や遅延が起こってしまいました。

1700人もの利用客がもう一度手荷物検査を受けなおすという、大混乱が生じました。

もし自分がその場に居合わせたら、精神的な疲労がハンパなかったと思います。

大変だったのはもちろん乗客だけではありません。

保安検査場の検査員たちも、それだけの人数をもう一度チェックしなくてはならないので、その労力は計り知れません。


ところでこの検査員ですが、『空港保安警備業務検定』という国家資格の持ち主が行っていたことを知っていますか?

警備員とひとくくりにすることなかれ。

彼らのおかげで航空路線の安全、ひいては日本の安全が守られていると言ってもいいでしょう。

こんなに大変なんだもの、きっとお給料もいいんでしょうね―――


いえ、どうやらそうでもないようです。

 

本記事はこんな疑問にお答えします

空港保安検査員はどんな仕事をするの?
どんな資格がいるの?
離職率はどのくらい?お給料はいいの?

空港保安検査員はテロ対策の要!なのに安月給なんてどうなる2020?

仕事内容は手荷物検査場のセキュリティーチェック

飛行機に乗ったことのない人はいませんか?

乗ったことがあっても、ごくたまにしか乗らないという人もいると思います。

そんな人のために、保安検査場での流れを説明します。


1.バッグから金属類、液体類、電子機器など取り出し、かごに入れる

2.バッグ、かごをベルトコンベアーに流す

3.自分自身はセキュリティーゲートをくぐる

4.バッグなどはエックス線探知機を通る

5.問題なければ探知機を抜けた先ですべて受け取る


めちゃくちゃ簡単な流れですが、基本はどこの国でも同じです。

この保安検査場では一つのゲートにつきおよそ5~6人ほど(場所により異なる)警備スタッフがおり、てきぱきと仕事をこなしています。


私がいくつか出かけた国の中で比べると、日本の検査員たちは淡々としながらも低姿勢の対応をしているなという印象を受けます。

食ってかかってくる乗客もいるでしょうに。

まあ、だからこそ冷静な対応ができるようにですね。

私自身、他国でお土産のクリームを没収されてしまったときは、そうとう激しく恨みましたと。…自分のせいですけど。

(※クリームは液体扱いです。100ml以下は機内持ち込み可ですが、チャック付きビニール袋に入れなければなりません)

そんな恨みや怒りを買うこともざらでしょうに、安全のために尽力してくださって、ほんとに頭が下がる思いです。



これらの過程で数人配置されている検査員たちは、実際のところ全員が国家資格の所持者でなくてもいいようです。

どういうことかというと、エックス線が配置されている検査場に国家資格の1級か2級を持った人が最低1人以上いなければいけない(=いればよい)、と法令によって定められているのです。


空港と提携している警備会社が法令にのっとり人員を配置するので、保安検査員たちの雇われ先は、空港や航空会社ではなく、警備会社ということになります。

 

国家資格はどんな勉強をするの?

空港保安警備検定は1級と2級があって、1級は2級取得者でないと取れません。

検定2級の試験内容は以下のように学科と実技に分かれています。

学科は「警備業務の基本事項」、「法令」、「乗客への対応」、「手荷物検査」、「空港」、「不審者・不審物を発見したときの対応 」

実技は「乗客への対応」、「手荷物検査」、「不審者・不審物を発見したときの対応」

警備マガジン


また、1級にステップアップするための試験は、1年以上の実務経験が必要でかつ現役の警備員でなければなりません。

試験内容も2級より高いレベルになっています。

学科は航空保安対策の概要、部下指導など基本的なことから、警備業法、憲法、刑法、航空法、銃砲刀剣類所持等取締法などの諸法令、英会話、金属探知機やエックス線の扱いや救急法、避難誘導など

実技は凶器などの発見要領、検査業務報告書の作成などの実際の業務のチェック

警備マガジン


これを見た感想としては、

あの人たちは(全員じゃないにしても)少なくともこれだけの訓練を受けているんだ!さすがだ!

という気持ちと、

1級レベルに達しない人でもできるんだ…(みんな1級持っててよ!)

という気持ちが半々です。

おそらく高いセキュリティーレベルを求められる検査場には1級クラスのスタッフが配置されていると信じたい…

仕事内容のわりに給料が安いというウワサ

このウワサは『本当である』とみるのがふつうです。

というのも、国税庁が出している日本人サラリーマンの平均年収は約420万円。

空港保安警備業務は、ある警備会社の給料で計算すると、ボーナス込みでも300万円ほど。

無作為に調べた警備会社ですが、ここだけ著しく他社に比べて低いとは考えにくいです。


ここで声を大にして言いたい。

日本の玄関口を守っている人に対して、あまりに安すぎるのでは!?

かっこよさややりがいだけで仕事をする人なんていませんよ。

給料とは自分への対価であり、こんな安月給でそんな重責を背負うのが果たして割に合っているでしょうか?


現に(当然)離職率は高く、成田空港では2016年から2017年にかけて、全体の25%も辞めてしまいました。

安月給の一因は、航空会社が警備会社に業務を委託しているせいで、仕事の争奪戦=価格競争が起こっているからです。

一律に最低賃金の見直しを図らないとまずいのではないでしょうか。

相談とか話し合いとか、もうそんな時間はあまりないように思います。

だって東京オリンピックはもうすぐですから…

このままでは国家レベルでの危機に陥る可能性もあります。

まとめ 

保安検査業務はただ飛行機の利用客だけでなく、テロリストから私たちの日常生活も守ってくれる、危険で大変な仕事なのがわかりました。

過酷な労働環境とその重責にふさわしい対価が必要です。

つぎに保安検査場を通るときは、そっと感謝の気持ちをこめて―――

でもやっぱりびくびくしながらゲートをくぐることでしょう。

 

最新情報をチェックしよう!