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【アドラー心理学】目的論でアンガーマネジメントしてみるといら立ちが消える

何あいつ! キーーーッ! ムカつく!!
ってなること、けっこうありますよね?
たとえば朝の通勤電車の中で、「よし!席が空いてる!」と気づいて早く座りたいのに、前を歩く人がのろのろしているせいで、向こう側から歩いてくる人に先に座られてしまったとき。
『マジでなにしてくれてんの…?(怒)』
と前行く人に渾身の恨みをつのらせることがあります。
 
穏やかな人、怒りぽい人、熱しやすく冷めやすい人、粘着質な人、いろんなひとがいますが、私はちょっと怒りっぽい性格かもしれません(「ちょっとじゃないよ」と相方に言われそうだけど)
そんな私も、名著『嫌われる勇気』を読んでから怒りに対する見方を180度変えることができるようになってきました。
 
それが「目的論」です。
簡単にいうと、「自分の行動は過去の(他者からの)原因によってなされるのではなく、自分で決めた目的のためになされる」というもの。
自分の今の行動の主体が自分自身にあります。
 
これに対して「原因論」というのは、
「自分の行動は過去の(他者からの)因果関係によって決まる」というもの。
自分の行動の主体が過去の出来事にあり、今の自分にはないことになります。
 
 
目的論で怒りの「目的」を考えてみよう!
 

『嫌われる勇気』ではどのように書かれているか

『嫌われる勇気』は哲人と青年が会話形式でアドラー心理学に切りこんでいく本で、内容はだれにとっても読みやすくなっています。

基本的には穏やかな哲人が、わりと激昂しがちな青年を論破していく流れなんですが、この青年はアドラー心理学を知らない読者の代弁者でもある。

青年のちょっと芝居がかかったセリフ回しはときどき滑稽ですらあるんですが(笑)

 

私が衝撃を受けたのはこんなワンシーンです。

青年は哲人に、レストランのウェイターが青年の大事な服に水をこぼしてしまったときのことを話す。

このとき青年は怒りに任せてウェイターを怒鳴りつけたと打ち明ける。
哲人「なぜ怒鳴りつける必要があったのか?」
青年「大事な一張羅(いっちょうら)を汚されたから」
哲人「だからってなぜ“怒鳴る”必要が?」
青年「ものすごく怒っていたから」
哲人「それなら相手に伝わるよう注意するだけでよかったはず。きみは怒ったから怒鳴ったんじゃない、“大声を出す”目的のために“怒った”んだ
ここで青年は「ナニィ!?」となるのですが、私たち読者も「ぬぁにぃぃ!?」となるわけです。
 

目的論と原因論 主体が未来にあるか過去にあるか

現在の行動が過去の出来事が結果で生じているものだとすれば、過去は決して変えることができないので、今の自分を自分ではコントロールできないことになってしまう。
過去の結果として現在、未来はもう決まってしまっているということ。
これは原因論で考えたときのことです。
極端な話、恵まれない家庭に生まれた子供はみんな一様に非行に走り、一生不幸な人生を歩むことになるということ。
いやいやそんなことはありませんよね?
そういう人もいるかもしれないけど、過去にとらわれないで自分の人生を歩むことは誰にだってできるはずだし、現にすべての人が同じわけじゃない。
でも原因論で考えると、過去が不幸な人は未来も不幸になってしまうんです。
 
そこで登場するのが目的論です。
最大の特徴は、自分の行動を自分でコントロールしている、という認識を持てること。
行動の主体が今の自分自身にあり、未来の目的を達成するために自分で決めて動いている。
今の行動と過去は一切関係ない、というのが目的論です。
恵まれない家庭で育っても、それが現在の自分を形成するわけじゃない。なりたい自分になるという目的のために、いつでも自分を変えることができるんです。
 

目的論でアンガーマネジメントができた実例

先日、小雨の舞う寒い日曜の昼下がり、私と相方は近所のスパゲッティ屋さんの前を通りかかりました。
そこは生パスタがめちゃくちゃおいしくて有名で、マスターがワンオペでやっているカウンタ―のみの小さいレストラン。
料理の提供に時間がかかるんですが、なにせボリュームもたっぷりで絶品なので、いつも外に人が並んでるんです。
 
吐く息も白いなか天気も悪く、その日は珍しく空席がちらほら。
「こ、これは行くしかないじゃん!?」
と二人そろって店先へ小走り!
相方は外国人なので日本語を読むのに時間がかかるため、二人して店先のメニューを急いで読んでいたところ…
後から来たおじさんがサッと脇からドアを開けて中に入ってしまい、さっさと券売機で食券買って先に席に着いてしまったんです。
 
えええ!?(;゚Д゚)
なんだよおっさん!
うちらの方が先にいるんですけど!!(激怒)
 
そりゃ確かに店に入ってはいなかったけど、明らかに店のドアの真ん前に立ってるんだからさ、入るとき一声かけてくれても良かったんじゃないの?
いやきっとおっさんも「この二人組より先に入ってオーダーしたい!」という気持ちがあったんだろうけどさ、その思惑がまんまと成功するのもマジで悔しい。
こっちも空腹で少しでも早く食べたいのに、このおっさんだけ思い通りになるのがめっちゃムカつく!!
 
だっておじさんは私たちが店に入ること知ってたから。
店内の空いたカウンター席のうち、両脇を人に挟まれた1席と並びで3席空いているところの、前者に座ったから。
ふつうあとから人が来るとわからなければ3席空いているほうに座るでしょう。
…まあ、マスターがこちらにどうぞと案内したのかもしれないけどさ。
 
私は食券買って席についてもずーっとふてくされていました。
お腹が空いてて余計イライラしたのもあります。おっさんの方をずーっと横目で見てました。
相方は最初こそ「クソ~!」と言っていたのに、もう正常運転。スマホで論文を読んでます。
イライライライラ…
なんだこれは。
なんでこんなに怒りの感情がわいてくるんだ?
この怒りの目的はなんだ?
 

『嫌われる勇気』と同じことが起きていると気づいた

ここでようやく、アドラーの目的論を思い出しました。
 
“ウェイターに水をこぼされた”
「おっさんに順番を越された」
 
“ウェイターに怒鳴った”
「相方のけろっとした態度にますます怒り増長」
 
“怒鳴る必要があったのか、冷静に注意するだけでよかったのではないか”
「怒りを増長させる必要があったか、おっさんをにらんで終わるだけでよかったのではないか」
 
“大声を出すという目的を達成するために、怒りを作り出した”
「相方にもっとなぐさめてもらいたい、かまってもらいたいという目的を達成するために、怒りを作り出した」
 
これだっ!!Σ(゚Д゚)
 
ウェイターと青年のやり取りが脳内フラッシュバックです。
まるで哲人が目の前にいて、私に諭しているかのような衝撃でした。
 
私は彼にもっとなぐさめてほしくて怒りを作り出している!
 
そう気づいた瞬間、まるで魔法のようにそれまでの負の感情、もやもやしたものがスーッと消えていったんです。
スマホをいじっている相方に積極的に話しかけてコミュニケーションをとることで、先ほどの怒りがウソのようになくなりました。
 

まとめ:怒ることはだれにでもある。でもそれは事実に見合った怒りなのか?

アンガーマネジメントは自分の怒りをコントロールするスキルのことですが、少なくともアドラーの目的論はしっかり役に立つことを実証できました。

人間だもの、怒りを感じるなというのは無理な話。

ストレスを抱えていたりメンタルが弱っていたら、ささいなことでもすぐ怒ってしまうことはあるはずです。

元気で健康な人だって、おなかが空いたら怒りっぽくなることはある(はず)。

 

むっかーーー!!

となったら、まずおちついて、その怒りが何を目的としているものなのか、ちょっと冷静になってみましょう。

怒っている自分はそのままにしておいて、もう一人の冷静な自分によって客観的に考えてみるんです。

出来事に対して過剰なほどの怒りを感じているようなら、そこにはなにか「そうしたくなる目的」があるはず。

それに気づくことができれば、あなたの怒りは適度な範囲を超えません。

うまくいけば日常生活がずっと楽になりますね。

 

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