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アンガーマネジメントで自作自演の『怒り』に気づいた話

先日アドラー心理学の「目的論」という考えた方によって自分の怒りの目的がわかり、わかったとたん静まっていく話を書きました。

【アドラー心理学】目的論でアンガーマネジメントしてみるといら立ちが消える

たしかにどうしようもない出来事に不可抗力的に巻き込まれて、多大な損失をこうむったらそりゃもう大激怒ものなのはまちがいないです。

でもせいぜい10~15分のタイムロスを過剰に怒りまくるのは、精神的な余裕がないか、それともなにかに追いつめられているから?

いや、そうとは限りません。

「怒る」ことで「怒っている自分、かわいそうな自分」を演出しているだけの可能性もあります。

無意識のうちにね。

これに気づくとなんだか怒っているのがバカバカしくなります。

あなたのその怒り、ほんとに正当なものですか?

 

アンガーマネジメントで自作自演の怒りに気づいた話

先日、朝イチで婦人科のクリニックに行きました。

クリニックが大型連休に入ってしまう直前、いつも飲んでいる低用量ピルがなくなりそうで、あわてて出勤前にクリニックに寄ることに決めたんです。

クリニックは4階、1階の自動ドアは8:50分からしか開かない。

現在8:40。

でも受付は8:30~と書いてある。

「???」

インターホンの前でうろうろしていると、クリニックのスタッフさんがちょうど出勤してきて、

「中に入るにはインターホンでクリニックに連絡とってください」

と教えてくれました。

お礼を言ってインターホンの番号を押しているうちに、先ほどのスタッフさんは電子キーで自動ドアを開け、中へ入っていきます。

 

私がクリニックの人とインターホンでやり取りを始めた直後、スタッフさんが入った自動ドアが閉まる前に、つづけて一般人が中に入っていくじゃありませんか。

オイー!!ヽ(`Д´)ノ

その一般人は先ほどのスタッフが自動ドアのことを教えてくれている間、スタッフさんの後ろに立っていました。

だから私が患者で、ただドアの開け方がわからなかったことを聞いていたはずです。

なに先に入ってんの?

譲れよ!こちとらこのあと仕事が待ってんだよ!

 

でも言わない。めらめらといら立ちがわいてくる。

その女の人のすましたような顔、ときどきせき込むのにマスクもしない態度、はてはおしゃれめいたロングコートとブーツといういで立ちに、さらに怒りがわいてくる。

 

エレベーターはせまく、彼女が先に入ると私が後から入ることになり、4階に到着すると私から出なければなりません。

受付カウンターはエレベータの目の前。

私は降りてすぐにカウンターに向かうべきでした。

 

でも私はしなかった。

その「ムカつく図々しい女」を先に通したんです。

エレベーターから降りて、保険証と診察券を探すふりをして横に避けた。

 

何こいつと思われたくないし、「どうぞ」と譲られることを期待した

理由は簡単、「先どうぞ」と譲ってほしかったのと「何こいつ、先に受付するつもり?」と思われたくなかったから。

結局のところ悪く思われたくなかったってことです。

「言わなくてもわかって!私が先に待ってたじゃんか」

という無言のアピールというか、期待をしていたんです。

彼女は見事に私を玉砕していきました。

 

院内で待っている間、マスクもせずせき込む彼女にずっと背を向け、ひたすらいら立っていました。

以前スパゲッティ屋さんでいらだった時は「彼にかまってもらいたい」という目的があったことに気づいて、怒りがおさまったことがありました。

でも今はひとり。面識がある人なんていません。

じゃあ今この怒りにはどんな目的があるっていうんだ?

 

アンガーマネジメントの気づき:そもそも順番を譲ったのは自分の方だった

私が自分のこの怒りに対して冷静になれたのは、処方箋をもらうという目的を果たして、1階の薬局で待っていたときです。

私より先に薬局で待っていたこの女の人に怒りの刃を向けながら、この怒りの目的を考え直してみました。

 

彼女は確かに私より先にエレベーターに乗ったけど、降りたのは私が先だった。

もしかしたら彼女は私が先に受付すると思っていたかもしれない。

それを不満に思わなかったかもしれない。

だって私が先に自動ドア前にいたことを知ってるんだから。

彼女に順番を譲ったのは私。

仕事に間に合わない?急がなきゃいけない??そう思ってるなら、自分が正当だと思ってるんなら、真っ先に私が受付するべきだった。

彼女が割込みしたんじゃない、私が譲ったんだ。

 

ハッとしましたね。だって自分でやったことを人のせいにして勝手に怒ってるんだから。

ひとり芝居もいいとこですよ。

 

「先を越されたと自己暗示をして怒る」目的は「仕事に間に合わないかもしれない自分を演出すること」

自分が先に一歩引いたという事実を冷静に考えると、後は芋づる式に答えが出てきます。

落ち着いてアンガーマネジメントをしてみた結果、以下のことがわかりました。

  • この女の人に順番を譲ったのは、ひとつくらい順番が後でもおそらく間に合うだろうという意識がはたらいたもの。
  • 同時に、「何こいつ」と私が思われたくないがための自己防衛
  • 「先にどうぞ」と譲ってほしかったが、譲るかどうかは相手が決めることなので、思い通りにならないからといって責めるのは間違い。
  • 連休前の最終日ですでに待っている人が意外と多く、「先に譲った」判断が誤っていたのではないかと懸念し始めたこと。
  • 単純に、せき込んでるのにマスクしないヤツが嫌い(受付で「のどが痛い」といってたので)

ポイントはこの赤字の、「先に譲った判断が間違っていたかも=間に合わないかも」という部分です。

自分のやったことが誤りだったかもしれない焦りから、

「先を越された」=「仕事に間に合わなくても私には不可抗力だった」

という流れを演出したかったんです。

 

私が彼女を嫌ってもおかしくな理由はたった一つ、せき込んでるのにマスクをしていないということだけ。

そしてこれは私が仕事に間に合うかどうかとはまったく関係のないことです。

つまり、私が急いでいるのに彼女に邪魔をされたと考えていること自体、大きな誤りだったということ。

 

この結論に至った瞬間(ここまではほんの数十秒です)、薬局のなかでまさに目の前に彼女が座っているのにもはやなんの怒りもわいてきませんでした。

せいぜいマスクしろよと思ったくらい。

アンガーマネジメントできたなと実感した瞬間です。

 

「怒り」とは結果ではなく手段である

○○に嫌なことされた、ムカつく!

どうぞ、怒りましょう!

嫌なことされたのに怒らないなんて、そんなのストレスです。精神衛生上よくない。

アンガーマネジメントは怒らなくなることじゃなく、怒りをコントロールするということ。

○○に嫌なことをされたせいで怒ってしまったあなた、怒った後でもいいので、その怒りは正当だったか不当だったかちょっと思い返してみてはいかがでしょう。

 

嫌なことされたのは事実だし、自分の怒りは正当だ!
それは大変、怒る正当な理由があります。大いに怒りましょう。
ただし怒りすぎに注意が必要。
自分で自分を怒りっぽいと認識している人は、たいていちょっと怒りすぎています(私もそう)。
もし怒りすぎているなら、あなたの怒る本当の目的は何ですか?
 
よく考えたら誤解だったかもしれない。不当に怒ってしまったと思う

ふむふむ、じゃあなんで怒っちゃったんでしょうね?

怒りのエネルギーって脳内のあらゆる機能を使ってるんですって。

そりゃ疲れるわけですよ。あなたは怒り損だし、相手は怒られ損です。

あなたは本当は何を求めて、その手段として「怒り」を用いたんでしょうか。

 

まとめ:怒りを「手段」として使っていること=コントロールできるということ

怒りのコントロール、アンガーマネジメントは簡単じゃないと思います。

人からいわれて強制されることじゃないし、アンガーマネジメントの本を読んだくらいですぐに上達するわけでもない。

大事なのは今の自分の怒りが正当であるかどうか、この怒りの目的は何かと自分に問うことです。

答えが見つかるまで時間がかかることもあれば、ものの数秒で解決してしまうこともある。

怒りの感情がふつふつと湧き上がってきたら、今自分は何が理由で怒り始め、なにを目的に怒り続けているのか冷静に考えてみる必要があります。

私も現在進行形でまだまだですが、自分の怒りと向き合うことを習慣づけていけばいつかもっとラクになれるかなと思っています。

 

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