注目キーワード

仕事をとるか夢をとるかで迷ったら「健康であること」を考えてみる

私はこのたび30代後半にして長年のキャリアを捨て、留学することになりました。

人間関係も良く、同業他社に比べてお給料も◎、正社員勤務のほかに週一でアルバイトに行っていたほかの職場でも結構頼りにされていて、過酷な労働環境にいる人にしたら「それでやめるなんて贅沢だ!」と叱られることでしょう。

そのくらいいい職場でした。新卒後から十数年、数回の転職をしてきましたが、人生のなかで最も優れた環境で安定した収入と確実なキャリアを積むことができました。

もし辞めずに続けていれば、さらなる飛躍を遂げられたはずだと確信しています。

 

じゃあなんで辞めたのか?

本当にそれでよかったのか?

 

人生80年の折り返しが近づいてきているところで、悔いのない生き方をするにはどうすればいいか、私の考えをまとめてみました。

 

結論:

「健康であること=夢に挑戦するチャンス」と認識しよう

 

医療機関勤務ゆえに健康のありがたさに気づけた

私は眼科クリニックで医療従事者として働いてきました。

数百人規模の大型病院に就職後、小規模ながらにして緊急手術にも対応しているクリニックに転職。

毎日数十人の患者さんたちと接し、眼内の撮影や眼鏡の処方など専門的なことを行ってきました。

 

患者さんは小児も来ますがほとんどは高齢者。

しかしなかには、若くても緊急手術を要する人、ゆっくりと失明に向かっている人などもいるし、高齢の患者さんは次の予約に来ないと思ったらお亡くなりになっていたなんてこともよくあります。

 

片目しか見えなくても元気な人、両目とも見えているのに見えなくなる恐怖を抱えてうつになっている人、一カ月前までよく見えていたのに突然見えなくなってしまった人、手術をして元通りになる人、何度手術しても手遅れの人…

そんな患者さんたちを、私たち医療従事者は毎日のように目にします。

 

私は自分の年齢が上がるごとに、そんな患者さんたちと自分を重ねることが多くなってきました。

健康診断では糖尿になっていないかHbA1cの値をチェック。

豆知識:

HbA1cとは血液中のヘモグロビンにくっつく糖の割合のこと。約6%で糖尿予備軍と言われています。

糖尿病になり無治療のまま放置するか、治療していてもコントロールがうまくいかない場合、眼に深刻な影響を及ぼします。

 

 
げげっ、こんな痩せ体型なのに中性脂肪がめっちゃ高い…
私はHbA1cは大丈夫ですが、家系的に中性脂肪が高くなりやすいようで、この辺り食生活に気をつけなければなりません。
あとは血小板がかなり少ないんですが、これも体質。以前血液内科にかかっていたこともあり問題なしと言われている、と。
感染症もマイナス。
眼鏡すれば視力はバッチリ。
風邪もたまにしかひかないし。
 
こうやって振り返ってみると、体の異変ってほとんどない。
ときどき正常範囲外があるくらいで、98%くらいは健康体と言えると思います。
 
私はラッキーでした。
健康であることがどれだけありがたくてすばらしいことか、まだ健康なうちに気づくことができたんですから。
 
若い頃は「今自分がどれだけのものを持っていて、どんなふうに使えるか」に気づける人は多くないと思います。
若くしてそれを知れた人は同世代より抜きんでた存在になっているはず。
私は「気づけない大概の若者A」に過ぎませんでした。
 
患者さんのなかでかくしゃくと歩く90歳の方と、手を引かないと歩けない70歳の方がいます。
遺伝的に健康体質だった?食生活にとても気をつけていた?
答えはわかりませんが、ひとつわかっていることがあります。
それは運。
どんなに健康に気を使っていても病気にはなるし、無頓着でも丈夫な人はいるもの。
眼のなかの動脈が破裂したら著しい視力低下はあるものの命に別状はありませんが、脳内の動脈が破裂したら即死か重い後遺症が残るでしょう。
すべては運次第なんですね。
 
私は別に長生きをしたいとは思いませんが、どうせ老いるのなら健康的に老いたいと思います。
もちろんそれはすべての人の願いでしょうけど、現実はそうじゃない。
あなたが健康的に年を取っていくことができるか、そんなのはだれにもわからないんです。
 

キャリアをとるか、夢をとるかで迷ったら

以上のことを踏まえて、充実した仕事をとるか長年の夢をとるか考えてみましょう。

キャリアをとったら

よほどブラック企業でない限り、働いたら働いた分だけ経験や知識が積み重なっていき、やりがいを持って仕事に取り組めるはずです。

少なくとも私は同業種で転職を繰り返すことで確実にステップアップを実感していますし、過去の経験が十二分に現職で発揮できていることを確信しています。

私の場合、もし仕事を辞めずに続けていたら学会で発表ができるほどに症例研究ができただろうし、望めば医学雑誌への寄稿もかなったことでしょう。また、医療の専門学校で教鞭をとることもできたはずです。

仕事に誇りと自信をもって取り組むことができていれば、公私ともに充実した生活を送れますよね。
なんたって毎月安定した給料と年に2回のボーナスをしっかりいただけて、貯めるべきは貯め、使うべきは使う。
決して仕事人間にはならず、でもしっかりした年収のなかで旅行やガーデニングなど、自分の趣味のために自由に使える時間とお金があるんです。
おひとり様で行くもよし、素敵なお相手と過ごすもよし、経済的に他人に依存せず自分らしく生きられる。
年金には何の期待もできないので、いまのうちから老後用の貯蓄もしていれば何の心配もいらない。
いや、絵に描いたような働く女性の典型ですが、キャリアを捨てずに誇りを持って働き続けると、このような生活への軌道につながるのは否定できないはず。
悪くないですよね?
この場合、夢はあきらめるか、あこがれのまま心の中に眠らせておくべきでしょう。
でもずっと忘れられない心の引っ掛かりを感じて生きていくことになります。
いつか老いたとき、
「ああ、やっておけばよかった」
と後悔する可能性があります。

 

夢をとったら

キャリアを捨ててまったく違った世界へ飛び込むということは、安定した生活を捨てることになります。

夢と一口に言ってもどんなものかはさまざまで、仕事を辞めてボートレーサーになる(!)とかもう一度大学に入りなおすとか、やりたいことたくさんありますよね。

仕事と両立できる夢もあるかもしれません。

たとえばマンガ家の夢破れた人が正社員で働きつつウェブ上で自作をアップして人気を博すことだってあるかもしれない。

両立できる人はいいですね、大変かもしれないけど現代のネット社会が第二のチャンスになっているわけですから。

 

私のケースでは、ただ留学したいという気持ちから海外で生計を立てたいというところまでやりたい目標が吊り上がってしまったので、仕事との両立は不可能でした。

日本でどれだけ医療の資格があり経験があっても、国が変わればただの紙切れ。

プログラミングとかネイルアートとか、同じ手に職系でも海外で役に立つスキルは多々あれど、こと医療系に関しては全く役に立たない!

なので、人によっては夢のためには現在のキャリアをあきらめざるを得ない人もいます。

 

留学したいというのは私の10年来の夢で、どんなに公私ともに充実していようとも、トゲのようにずっと心に刺さったままでした。

致命傷じゃないけど、忘れることのできない痛み。

 

たとえば閉経後の女性は子どもが欲しいという夢はもう叶いません。生物学的に不可能だから。養子をとるってことはあるでしょうけど、自分の子どもを持つことはできません。

でも私の夢はやろうと思えば叶います。

あなたの夢はどうですか?

仕事を辞めて生活を一転させるリスクを負ってまで、叶えたい夢はありますか?

今から英語の勉強をして宇宙飛行士になるなんて夢は、ゼロじゃないけどかなり難しいものです。

誰からも応援されず、むしろ非難されるかもしれなくても、どうしても諦められないことはありますか?

もしあるのなら、キャリアを捨てて挑戦してみるべきです。

 

仕事を辞めたら当然収入源は絶たれる。なので身一つで生計を立てられるようにならなくてはいけない。辞めるにあたっては十分な貯金も必要となります。

将来への不安、生活への不安、健康第一といったってお金がなければ病院にかかることも簡単ではなくなる。

 

仕事を辞めるってそういうことです。

それでもやりたいことがあるなら、健康で生きていられるうちに挑戦してみるべきです。

その代わり、年齢が上がってからの再就職の難しさ、老後用の安定した貯金などはなくなるので、収入源の確保も考慮しなければなりません。

しかし例えたくさんあった貯金がなくなってしまっても、

何もやらずに後悔するよりは、なにかやって後悔すればいいです。

人間、いつなんどき死ぬかわからないんだから、老後まであなたが生きている保証なんてどこにもないんですから。

夢への挑戦が徒労に終わったとしても、「やってみたという事実」は必ず何かの実になって返ってきます。

 

後悔はしないとわからない

その夢があなたにとってどれだけ欲していたことだったか。

何度も目の前にチャンスはあったのに、なぜをそれを見落としてしまったのか。

 

自分にとって何が大切で、どう生きたいか?

を、若いうちに気づける人は幸せですし、尊敬します。

私もあなたも何度もタイミングを逃してきました。

たくさんの機会を逃してきたことに今になってようやく気付いたんですよね。

「あんなにもチャンスがあったのに…!」

なんて悔しい思いをしているの違いありません。

 

後悔は文字通り、「後からやってくるもの」。

チャンスとは迷彩色みたいになって日常生活にまぎれているので、なかなかすぐには見つからない。

でも、後悔すれば「次こそは!」とアンテナを張り巡らせることができます

失敗したからこそ見えてくるものもあるもんです。

 

私はキャリアを捨てて留学を決めました。

その結果、生活が不安定になり将来の貯蓄はどんどん目減りしていくことは必須です。

もしかしたら後悔するかもしれない。

 

でも、それでいい。

 

若さや健康さはお金では買えない、この世で最も価値あるもののひとつです。

何にも代えがたいこの資産は、しかし確実に失われていく。

「やって後悔するも、やらずに後悔するもいい。後悔から学べ」

というのが私のモットーです。

 

貯金と健康を大事にしよう

私は未婚ですが、仮に結婚しても相手に経済的な依存はしたくない。なので何らかのビジネスはしなければと思っています。

無一文でただの夢追い人になってしまったらそれは無謀というものではないでしょうか。

私はケチだったので地道にコツコツ貯金をしていましたが、あなたが夢をあきらめたくないのなら、夢の実現に費やすお金+生活費くらいはきちんと確保しておくべきです。

また、自分自身の健康管理もしっかりしないといけませんね。

健康体でいられること、これはかけがえのない資本です。

キャリアをとるか夢をとるかで迷ったら、老いていくあなたを想像してみてください。

安定した生活が絶たれることに不安を感じているなら仕事を優先しましょう。

やりたいことをあきらめられなさそうなら、ぜひやってみましょう。

 

やっても後悔するし、やらなくても後悔する。

 

あなたならどちらを選びますか?

最新情報をチェックしよう!