こんにちは、ヤナです。
新型コロナウイルスCOVID-19がヨーロッパで猛威を振るっています。(それにしても日本ではCOVID-19って言わないな?)
私が留学していたアイルランドも含め、指定された国からの帰国者は強制的にPCR検査を受けることになりました。
詳細は外務省のホームページにて。刻々と変わっていますので、海外に滞在されている方は毎日チェックが必要です。
私が検査を受けた日は、この「強制的PCR検査」システムが導入されて間もなかったので、検疫所、検疫官含めすべてがバタついていました。
今後はもう少しスムーズになるかと思いますが、一応流れを記しておきます。
成田空港 検疫所に到着
アイルランドのダブリン国際空港を出発し、ロシアのシェレメチェヴォ空港で14時間のトランジットを過ごし、日本に着いたのは3月28日の11:00。
いつもと違い、マスクをつけた複数の係官が乗客を誘導します。
いつもはガラガラで素通り状態の検疫所も、降りた客たちで込み合っている状態。
列は2列。
右側に「ロシアから直接来た人」の列。
左側に「ロシア以外のヨーロッパから来た人」の列。
私は左側に並ぶ。
「健康チェックのシート」と、「自主隔離の同意書」を渡される
並んでいる間に現在の健康状態を問う紙と自主隔離の同意書を渡される。
健康チェック表は本当に簡単なもので、問診というよりももっとシンプル。
仮に二週間前になんらかの症状があっても、「あくまで現在、症状があるかないか」を問う内容でした。
自主隔離の同意書は、正式名称は忘れましたが、
「どこで二週間待機するか(ホテル、自宅など)」、「公共交通機関を使わずに帰ることを約束する」、「誰に迎えに来てもらうか(自家用車かレンタカーのみ)」
※タクシーはOKらしい
検査対象はあくまで危険レベル3の国から来た人
症状はないけど心配だから検査してほしい、は通らないです。
日本時間3月27日午前0時に対象の国に滞在していた人は強制的にPCR検査対象に。
これに引っかかった私たち10人ほどはこの取り決めを知らず、わけもわからぬまま検疫所スペースの隅っこにためられました。
椅子も3脚ありましたが、こちらは10人なので足りず。
そのまま2~3時間ほど待つことに。
成田空港の検疫所でPCR検査の検体を取られた
しばらくすると、体温計を渡されます。
体温を測ったら、体温計はケースに戻さずそのまま出しておきます。
その後、名前を呼ばれると、いよいよ検体採取。
のどやお尻から取る方法もあるみたいですが、今回は鼻から。
細長い綿棒で鼻の奥をつんつんぐりぐりと突かれます。
痛い。
でも検査の人は幼稚園の先生みたいで優しかったな。
その後、検疫所で待つこと5時間…
その後は先ほどの場所、検疫所の端っこでひたすら待つこと5時間。
この間、備蓄用の非常用ペットボトルの水が配られましたが、食事はいっさいなし。
朝に機内食を食べて以来、最終的に夜の18時過ぎまで何も食べられず。
当然のこと、自販機もないのでジュース類も買えず。
この待ち時間、検査結果の待ち時間じゃありません。
検査をするセクションと検疫をするセクションで別れていて、私たちの前に数十件検査がたまっていて、あとどのくらいで検査スタートできるかわからないそう。
検査スタートすれば結果が出るまでに6時間です。
敷物が配られ、花見の場所取りか、アップルの新商品を前日から並んで待っている人ばりに、地べたに座ってひたすら待つ。
後になってみれば、この待ち時間にホテルやら段取りやらをいろいろ手配していたんだろうなという感じです。
検疫所のスタッフからホテルの手配ができたと告げられる
検疫所に到着して6時間経ったころ、ようやくこの後の流れら伝えられます。
待ち時間が長かったのは、巡回しているシャトルバスに他の隔離客(検査していない)を何度も乗せたため、降りるたびにすべて消毒をしていたからとのこと。
「バスの消毒に時間がかかっています、もうすぐご案内できます」
と言われてから、ちょうど2時間が経ったとき。
自宅からの迎えやレンタカーなどの移動手段がない人はホテルに、移動手段がある人は車のほうに、と二手に分かれることに。
ちなみに、結果が出るまではあくまで「陽性」扱いになるので、検疫官からバトンタッチされた防護服を着た人たちが対応にあたることになります。
かりに「陰性」であっても、強制はできないが、公共交通機関は使わないで二週間隔離を続けるよう指導が入ります。(いわば「お願い」)
そしてホテルのシャトルバスには真っ白な装備に身を包んだ人たち。
ホテルでは三食、お弁当が用意される
検査結果は翌日の夜までに出るそうなので、それまではホテルの一室に待機することになります。
武漢からのチャーター便の時と同じ感じですね。
ただあの時は同室に2名置いたことで感染が広がった失敗もあったので、今回は1室1名ずつ。
対応に当たったスタッフさんたちはみなさん親切で、いろいろ良くしてくださいました。
チャーター便の人のなかにはこの職員さんたちに怒鳴りつけた人もいたんだと思うと、なんだかやりきれません。
現場の人たちは精一杯、身を粉にして動いてくださってます。
感謝しかありません。
費用は国費で賄われ、退室時まで無料。お弁当も三食付いて無料。
冷たくなってたけど、疲れて空腹だった体に染みわたるお弁当の味でした。
PCR検査結果は翌日の夜までにと言われたが
翌29日21時現在、まだ結果はもらっていません。
ドキドキしています。
結果が陰性であっても、「偽陰性」の可能性(実は陽性)もあるので、原則は外出禁止の自主隔離は続きます。
結果が出た後に誰かに迎えに来てもらえるのか、改めてホテルを取るのか、それも決めておかないといけません。
万一陽性だった場合は病院へ直行になるので、今の時点でホテルの手配をしても意味がないかも。
なんにせよ、結果が出ないと動けません。
PCR検査結果は翌々日の深夜0時過ぎに判明(追記)
先ほど「結果は陰性でした」と報告を、ホテルの部屋の備え付けの電話でいただきました。
ひとまず、よかった…
時間は日付が変わった3月30日の午前0:30。
ちなみに、29日(昨日)の20:00には、
「21:00頃に検査結果が出る予定です」
とホテル内のアナウンスが流れました。
予定より3時間半遅れの結果でしたが、PCR検査はフル稼働している状態と聞いていたので、現場の検査員たちは昼夜問わず働き続けていらっしゃることと思います。
これを「遅いじゃないか」と責めるなんてできません。
また、管理事務局から「明日(本日30日)の午前10時にはシャトルバスでホテルを出る」と知らされています。
自家用車、ハイヤーで迎えに来る人は、深夜だろうといつでも迎えに来てOKだそう。
他にホテルを取っている人は、近隣であればシャトルバスで送ってもらえる可能性があります(未定)
私は成田空港で乗り捨てのレンタカーを借り、蘇我駅方面まで行ってビジネスホテルで残りの12日間を過ごす予定。
食料は親に届けてもらうか、仕方なしにコンビニで買いだめするかのいずれかです。マスク必須。
陰性→陽性になった人もいるとニュースで見ているので、自分だけは大丈夫とは考えちゃダメですね。
PCR検査で陰性でも自主隔離は続く 問題は移動手段 (追記2)
さて30日午前0時過ぎに結果をいただき、同日午前10時過ぎには退室することになります。
退室してからの目的地を事前にアンケートで答えます。
- 自宅⇒自家用車で迎えに来てもらう(誰に、まで書く)
- ホテル⇒ホテルまでの移動手段(自家用車以外なら必然的にレンタカーかタクシー)
- 移動手段も宿泊先もない⇒国が用意したホテルにシャトルバスで移動(ホテル代は自費)
実家が遠方で迎えに来てもらえない人、車の免許を持っていない人などは③がいい、というかそれしか選択肢がない。
私は【Booking.com】 のモバイル割引きでめちゃくちゃ安いビジネスホテル(定価の35%OFF!)を見つけたのでそこに決めました。
ただしそこは千葉県蘇我駅…。
蘇我ってどこ?というくらい土地勘のない場所だったんですが、しょうがない。
だって12泊もするんだから安くないとダメ。
というわけでレンタカー探しをしますが、ない!! 全然ヒットしない!
やっと見つけたのはタイムズカーレンタル成田空港店。
タイムズカーは空港から送迎で20分かかるとのこと。
後述するように、自主隔離者は送迎バス等にも乗ってはいけません。
事務局のスタッフに相談すると、「レンタカーを空港まで持ってきてもらえないか、タイムズカーさんに聞いてみてはいかがでしょう?」とアドバイスをいただきました。
当方、電話がない。(海外渡航に伴ってSIMカードも全部解約していたので)
事務局のスタッフさんはご自分のスマホを快く貸してくださいました。
タイムズカーのスタッフさんに事情を説明すると、「特別にレンタカーを空港まで手配します」と快諾。
本当に感謝、感謝です。
タイムズカーのスタッフさんはお会いすると、「大変でしたね」と親身になってくださって、その言葉が沁みました…
ちなみに、もちろん『乗り捨て』ですよ。
スタッフさんによると、九州の方まで『乗り捨て』で戻らなきゃいけない人もいるらしく、片道料金だけでウン万円かかるらしい。
結局私は小さいタイプの車(名前忘れた)で40kmの距離、レンタル費用が約8500円、給油額は260円くらいでした。2Lくらい。
改めて事務局の方、タイムズカーレンタルの方に感謝です。
最後に 公共交通機関以外の手段として「ホテルの送迎バス」はNG
検疫所でよどんだピクニックのように敷物に座りながら6時間もいると、ほかの飛行機から降りた人たちと検疫官のやり取りがいやでも耳に入ってきます。
そのなかで何件か引っかかっていたのは、
「ホテルの送迎バス」は大丈夫ですか?
というもの。
ホテルの送迎バスは通常のお客さんも乗るのでNGだそうです。
何人も断られていました。
近隣であれば、私がのちに乗ったような、専用のシャトルバスが巡回しているようなのでその案内を受けられます。
今回はこの「強制PCR検査」システム(と勝手に名付けた)の初日(前日もやってたのかな?)なので、現場の混乱具合はハンパなかったです。
作業量に対して検疫官の人数が足りない印象を受けました。
みなさん息切れしながら駆け回ってました。
流れがスムーズになればもう少し待ち時間は減りそうですが、いずれにしても半日~1日以上かかることは想定したほうがいいです。
待っている間に食べられるものはありません。
もし間に合うなら、出国前にちょっとした食べ物を買っておくことを強くおすすめします。
機内食のおやつをとっておくとか。