痩せすぎの人って早死にするってほんと?
まだ先のことだし実感がわかないな
今から何かしたほうがいいの?
痩せすぎの人が早死にするのは事実
ただし統計結果は「病的な痩せ」をターゲットにしてるんだよね
生まれつきの体質的な痩せ型の人は、基礎体力がアップするよう今のうちに努力をしておこう
痩せすぎが早死にするのは事実:
- 筋肉量の減少が治癒力や免疫力が落ちるから
- 基礎代謝が低下し心肺機能に影響を及ぼすから
調べてわかったことは、痩せすぎは太りすぎと同じくらいハイリスクであるということです。
痩せすぎは早死にするのは事実。でも…
痩せすぎは早死にするのか。
これ、残念なことにどうやらそうらしいんです。
下のグラフを見てください。
引用:日経Goody
BMI18.5未満の人の平均余命が肥満の人より短いのがわかりますよね。
BMIは体重÷身長(m)二乗で計算できます。
「早死に早死にっていうけど、じゃあどれくらい病気になりやすいの?」
そんな疑問も出てきます。
そこで次がこちら。
40歳以上の男女の死因を体型別(肥満度別)に追跡調査している結果ですね。
画像:国立がん研究センター 予防研究グループ
ひえ~~!
BMI14.0-18.9の痩せ型の罹患率がめっちゃ高い!
特に心疾患と脳血管疾患での死因が2,3倍は高い。
余命が短いの?
多少の性差や喫煙歴も関わってるみたいですが、早死にの一番の理由は栄養不足で筋肉や血管壁がもろいからなんですって。
血管のもろさは食生活や運動不足で生じます。
なんだか、ギクッとしますね…
ようするに、一言で言えば「体力がない」のが理由らしい。
体力ってなんだか漠然とした言い方ですけど。
余命の短さを「体力が原因」で済まされてしまうと、「あーそうですか」で終わっちゃうので、体力に関して深掘りしていきます。
短い余命の理由①筋肉量の少なさ
他記事でも書きましたが、筋肉量は普通の人でも20歳以降に毎年0.5~1%ずつ減っていきます。
この筋肉量と寿命の長さというはかなり関係性があって、NHKの健康サイトにちゃんと書いてありました。
筋肉の量が減ると、転倒したり、病気にかかったりするリスクが増えます。また、筋肉量が多いほど長生きできることもわかってきました。(中略)30~50歳代の中年期にあまり運動をしないで過ごすと、筋肉が急激に減少する可能性があります。
あっ、30代って中年期のくくりなんだ…と軽く傷つき…
と、とにかくですね、このサイトでは高齢者の歩く速さと10年後の生存率の関係を調べ、早く歩ける(筋肉量が多い)ほど長生きするという結果を示しています。
筋肉ってそんなに大事?
今のままでも生活に支障はないんだけど…
それはあなたがまだ若いからだよっ!
若さは永遠じゃありません
筋肉は大事です、めっちゃくちゃ大事! 超大事!
筋肉ってアミノ酸の貯蔵庫なんですね。
アミノ酸が何かというと、大元はタンパク質からできてます。
アミノ酸ってば優秀なヤツで、いつだってあなたのために働いてくれてるんです。
病気にならないよう免疫力を高めるのもアミノ酸のおかげ。
けがや手術で体の組織を修復するのもアミノ酸のおかげ。
ビバ!アミノ酸!(∩´∀`)∩
痩せすぎの早死にって事故死じゃないんですよ、病死なんですよ。
病気と闘うのにアミノ酸がどれだけ大事かわかってもらえましたか?(もちろん大事なのはアミノ酸だけじゃないですけど)
そういうわけで、アミノ酸の貯蔵量が多いほど、体の回復力が高いと言えます。
さてアミノ酸の貯蔵庫は…?
短い余命の理由②加齢による基礎代謝の低下
基礎代謝とは生きているだけで消費されていく体の内側のエネルギーのこと。
ごろ寝してたって心臓は動いているし、息はしてるし、胃は消化活動をしていますよね。
実はここにも筋肉との関係があって、
筋肉が多いほど基礎代謝がいい
という科学的な根拠があります。
基礎代謝は生きている限り行われ続けますが、どんな人でも加齢とともに低下していくもの。
その原因として、重要器官を支えている筋肉量の減少ってのがあるんですねー、やっぱり。
呼吸をするんだって肺周辺の筋活動、血液の循環のためだって心筋の活動、何が動くにしても筋肉が必要なわけです。
生命の維持に特に重要なこの心肺機能。
筋肉量が減って基礎代謝が悪くなることで、結果的に心肺機能も低下しやすいと言えるんですね。
もうひとつ、先ほどの国立がん研究センターとは違うデータがあります。
こちらでは痩せすぎの人の死因が呼吸器系と心疾患が多いことがわかります。
引用:日経Goody
(男性は悪性新生物(ガン)の割合が急増してますね)
以上のことから痩せすぎの女性は、
- 筋肉量を増やす
- 心肺機能を高める
- 食事を見直す
こういったことが必要になるとわかりました。
「痩せすぎの早死に」回避へ 体力をつけよう!
体力アップとは、運動能力の向上や筋力アップ、疲れにくい体にするなどに言い換えられます。
痩せすぎ体型の女性は当たり前ですが体力は低め。
特に有酸素運動が苦手で、疲れやすいからとすぐにあきらめてる、なんてことありませんか?
私は手足がひょろ長いおかげで短距離走は得意でしたが、長距離は地獄でした。
ガリガリ女性は出産後もまた痩せてしまうことが多いようです。
赤ちゃんに母乳を与える役割があるのと、自分のために摂取する栄養が足りないままでいるからですね。
どうしたって自分のことより優先しなければいけない。
その結果、自分の痩せ体型をあきらめてしまうことも多いんじゃないでしょうか。
ガリガリの人って意外と健康な人が多い。
なので今現在、健康なら緊急性はないでしょう。
ただし長期的に見て、体の内部からコンディションを整えることは大切だと思います。
あきらめずに少しずつ始めてみましょう。
ストレッチをしてコンディションを整える
体が硬いと嫌になるくらい、日常生活でストレスを感じることが多くなります。
ストレッチから始めて、体幹から整えましょう。
▶関連記事:太りたい女性がストレッチから始めるべき理由
栄養をつけてエネルギーを作る
結論からいうと、一日三食じゃ足りません。
三食+間食二回のほか、足りないようならサプリメントの併用もおすすめ。
サプリに抵抗がある人は、食事で必要な栄養素をきちんととれれば問題なし。
▶関連記事:1日5食で太りたい女性へ/食事の内容とタイミング
筋トレで筋肉量をアップ
筋肉って強靭なイメージがありますが、もう、すぐ分解されちゃう!!
原因は栄養不足。
摂取カロリーが消費カロリーを下回っても筋肉を落とさないくらいトレーニングできればいいですが、「それってどんだけムキムキなん」ってくらいのレベルなので、とりあえずはちゃんと食べましょう。
筋トレに関して、こんな記述があります。
週2回以上の筋トレはがんの死亡率を3割減少させ、すべての病気による死亡率を2割減少させる。また、このような効果はジムだけでなく、家で行うトレーニングでも同等に得られる。
引用:『科学的に正しい筋トレ 最強の教科書』理学療法士/トレーナー庵野拓将
筋トレは血圧を下げ、糖代謝を改善し、全身の炎症反応を減少させる効果があるとのこと。
また、踏み台昇降など自宅でもできる有酸素運動で、心肺機能を向上させることもできます。
「痩せすぎは危険という事実」には見逃せないズレも
痩せすぎは確かに問題です。
私は太れないこともあって、食べたいだけ食べればいいやと、食に関する意識が乱れまくってました。
その結果、中性脂肪が異常に増えたり隠れ肥満になりかけたりとイロイロありました。
ネットを見ても痩せすぎの危険性を専門誌がうたっているのが散見されます。
ただですね、どうにも気になることがありまして。
いくつか記事を読んでいると医学会が警鐘を鳴らしているターゲットって、
「神経症的痩せ」とか「過度のダイエット痩せ」
のようなんですよね、どうやら。
ほら、痩せすぎモデルの問題とか。
『SYNODOS』という科学雑誌でも、
過体重で生じる病態には治療薬がありますが、痩せすぎの治療は栄養補給、適切なカロリー摂取なのに、ダイエットに夢中で、それを自ら拒否している場合、どうすることもできません。
と記述してあって、「太ることを恐れている」と明言してます。
当ブログの読者さんたちはメンタル面から根本的に違うはず
精神的にも健康だと思う
過度なダイエット?
無縁ですよね。
神経症的?
たしかにストレスで食べられなくなったり、胃腸が弱くなったりはあります。
でも病的な痩せじゃない。それは自分でもわかってる。
なので、統計的な「痩せすぎが早死にする」事実は、あなたに当てはまるかどうかはわかりません。
ただ、だからといって体質的に痩せすぎているのが良いことだとはまったく思ってませんよ。
実際、グラフで見てきたように40歳以上でBMIが低い人は病気にかかりやすいのは証明されてるわけですし。
BMIや体脂肪率を標準に近づける努力は必要なんですよ。
体質を理由に太り過ぎてていいことがないのと同じです。
痩せすぎのあなたに伝えたいこと
ひとまず、痩せすぎが万病のもとであるとわかったところで…
「んなこと言われてもさ。太れないもんは太れないんだよ。わかってるでしょ」
そんな気持ちになるのはよーくわかります。
早死にと言っても標準のBMIの人と比べて早く寿命を迎えるだけで、みんながみんな早く死ぬわけじゃありません。
それに、あなたはまだ若い。死ぬことなんて何十年も先だし、想像もできないですよね。
だからあなたには四半世紀も先のことじゃなくて、たった数年後に起こることを伝えたいと思います。
あと5年から10年後に確実に感じる衰えがあります。
ふだんから筋肉の少ないガリガリ体型のあなたは、同世代の標準体型やぽっちゃりさんに比べて「老い」を如実に感じやすくなります。
外見にしてもそう、体型もいびつになって、体力が下がることも自覚するでしょう。
今回の記事で説明したことを、早死にしないためというより数年先の自分のために考えてあげてほしいと思います。
痩せすぎで悩んでいるあなたは、他の人よりちょっとだけ想像力を働かせて、あなた自身のためになることを選択してみてください。
まとめ
まとめますね。
ポイント:
- 痩せすぎが早死にするのは事実。なぜなら、
- 筋肉量の減少が治癒力や免疫力が落ちるのと、
- 基礎代謝が低下し心肺機能に影響を及ぼすから
これらを回避するには、
体づくりのために十分な栄養をとる
筋肉量を増やす
ことが必要です。
今から改善を始めれば、数年後のあなたにちょっと良いことが起こりますよ。
本記事があなたのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。