太るためには「バランスのいい食事を」って言われますけど、漠然としていて具体的なことがわからない
健康的に太りたいので、そもそも「バランス」ってなんのこと?
「バランスのいい食事」のバランスとは、タンパク質、脂質、糖質のバランスのこと
(もっと深く言えば、いろんな食材から栄養価をとろうという意味も)
健康的に太るためには三大栄養素のバランスを考えながらカロリーを摂取する必要があるよ
ポイント:
- PFCバランスとはタンパク質、脂質、糖質(炭水化物)の割合のこと
- PFCバランスが偏った食事をとると、痩せ体型でも生活習慣病になる
- つまり、PFCバランスなくして健康的に美しく太ることは不可能
バランスよくしっかり食べましょう、なんて言葉は子どものころから聞き飽きてました。
食べても太らないもんだから栄養の偏りとかガン無視で、白米大盛りやスナック菓子の袋食いなんてザラ。
いつしか30代もベテランになった私は痛感したのです。
不本意な下腹部のポッコリ、増えてきたシミ、しわ、白髪、貧相になっていく自分の体を見て、これは罰が当たったんだと。
今、20代のあなたには同じようになってほしくない。太りたいからといって暴飲暴食してもなんの意味もありません。
胃腸が弱くて食べられない人にもPFCバランスのことは考えてほしい。
よく、体づくりは筋トレ3割、食事7割といわれています。
私たち痩せすぎはもちろん嫌がらずに運動もしなくちゃいけない。
でも、それ以上に食事の見直しをしないことにはキレイになれません。
PFCバランスの重要性は、三大栄養素であるタンパク質、脂質、糖質(炭水化物)のことを知らなければ理解できないことです。
本記事で三大栄養素についてもしっかり学びましょう。
豆知識:
糖質と炭水化物のちがいについて。
炭水化物とは糖質+食物繊維のこと。食物繊維は栄養価にはなりません。
PFCバランスってなに?
Pはprotein (タンパク質) Fはfat(脂質) Cはcarbohydrate(炭水化物)をさします
PFCである三大栄養素は体を動かすエネルギーを生み出す、生命力そのものといってもいいかもしれません。
PFCの比率は、1.5:2.5:6 が一般的。
以下、厚労省のデータがあります。
タンパク質 | 脂質 | (脂質:飽和脂肪酸) | 炭水化物 | |
18-69歳 女性 | 13-20% | 20-30% | (7%以下) | 50-65% |
(厚労省:エネルギー産生栄養バランスをもとに作成)
ふつうの人はこの割合でPFCをとればOK、とされています。
PFCバランスは体質や目標体重に合わせて、以下のように設定しますよ。
- 痩せたい人はこれを3:2:5 にして、炭水化物を減らしてタンパク質を増やす。
- 太りたい人は 2:3:5(もしくは2.5:2.5:5) にして、同じく炭水化物を減らして脂質を増やす。
これらはあくまで目安で、運動量やどれだけ増量したいかで割合を微調整することもありますよ。
▶関連記事:太りたい女性が1日に必要なカロリーは?簡単に計算できる!
なぜ痩せすぎ女性にPFCバランスが重要なのか
Pはprotein (タンパク質) Fはfat(脂質) Cはcarbohydrate(炭水化物)をさします
私たちのようなガリガリ女子が太るためには、かならず摂取カロリー>消費カロリーにしなければいけません。
その摂取カロリーはなんでもいいのかというとそうじゃないんです。
白米だけ何杯も食べてりゃ太るかっていうと、そうでもないのが私たちの体。
鶏ガラ体型から健康的に肉付けしていくには、カロリーの内訳、PFCの割合がたいっへん重要!
PFCバランスが崩れた状態で摂取カロリーを多くすると、いつまでたっても体重が増えないだけでなく、数年後に隠れ肥満になったり生活習慣病になったりで、理想の体にはまったく近づけません。
崩れやすいPFCバランス
では、PFCバランスはどんなふうに崩れるでしょうか。
あなたが一日に必要なカロリーを2000kcalだとすると、PFC=2:3:5=400:600:1000 となります。
気をつけたいのは、この数字の単位は「kcal」であって「g」ではないこと。
これをgに直すと、100g:67g:250g となります。
食品類の成分表には、一番上に「エネルギー」の項目がありますよね。
PFCひとつひとつにカロリーがあって、総カロリー(総エネルギー)とはそれを合算したもの。
たとえばこちら、私の食べているサバ缶ですけども、エネルギーが100gあたり173kcalとあります。
固形部分は140g(裏面に表記)なので、じっさいは242kcalほどありますが、ややこしいので100gとしておきます。
成分表を見てみると、タンパク質16.5g、脂質8.4g、炭水化物7.8gですね。
ここで白米の出番。おいしい白米1膳(160g)の内訳は、タンパク質4g、脂質0g、炭水化物59.36gです。
サバ缶と白米。合計してタンパク質20.5g、脂質8.4g、炭水化物67.16gとなりました。
サバ缶100gと白米1膳で、一日に必要なエネルギーのうち、タンパク質は5分の1、脂質は約8分の1、炭水化物は3分の1強とっている計算になります。
このように一食だけで(正確には二品だけで)炭水化物を3分の1強とることになると、他の食材にも炭水化物は含まれているわけで、おかわりや間食の中身によっては簡単にオーバーしてしまうんですね。
何をどのくらい食べたかのバランスを計算しないと、特に炭水化物や脂質は大幅に食べ過ぎることになってしまう。
つまり、PFCバランスが崩れやすいということになります。
ハンバーガーはタンパク質20.8g、脂質19.08g、炭水化物39.7g
フライドポテト(S)はタンパク質2.9g、脂質11.3g、炭水化物28gです
ということは一食で一日の半分以上のエネルギーを摂取してます
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
気になる食材のカロリーはこちらで簡単に計算できます。
PFCバランスに注意し、ビタミンとミネラルをとろう
あなたのガリガリボディに必要な栄養素って、最低でも50種類はあるんです!
三大栄養素であるタンパク質には9種の必須アミノ酸、脂質には3種の必須脂肪酸、炭水化物にはブドウ糖。
微量栄養素であるビタミンは18種、ミネラルにいたっては20種もある。
一度で暗記しようとする必要はぜんぜんなし!
でもそれだけ重要な栄養素がこんなにあるんだってことを覚えてね
これらはどれが欠けても健康を損なう原因となり、バランスのいい食事とはこれらを過不足なくとるということ。
「ずっと健康だし、病気じゃないから私は大丈夫」と思っている人は気をつけて。
人間の体はけっこう頑丈で、栄養素が足りていなくてもしばらくは生きられる。
でも何年も経つと免疫力が落ち、筋力が低下し、脳の機能も弱まっていきます。
痩せすぎの人は一般人より栄養が足りていません。
いま健康だから大丈夫なんてことはないんです。5年後、10年後を見すえましょう。
▶関連記事:キレイに太りたい女性の栄養不足解消へ。ビタミンB群のすすめ
まとめ
ポイントのおさらい:
- PFCバランスとはタンパク質、脂質、糖質(炭水化物)の割合のこと
- PFCバランスが偏った食事をとると、痩せ体型でも生活習慣病になる
- つまり、PFCバランスなくして健康的に美しく太ることは不可能
いかにPFCのバランスが大事か、おわかりになりましたか?
どんなに痩せすぎた人でもこのバランスを崩すと、確実に生活習慣病になります。
私はその数歩手前で自分事だと気づけましたが、20代だったらまだまだ他人事でした。
もちろん、トレーニングをして筋力をUPすることも大事ですが、PFCバランスのいい食事をなるべく毎日心がけることは、筋トレより重要です。
PFCバランスの崩れた食事をとってトレーニングしたところで、筋肉になる素材が足りなかったら話になりません。
(私はパーソナルジム通いのときにこの失敗をしました)
▶関連記事:【実体験】ガリガリ女子が筋トレを半年続けたらどうなる?
筋トレなんかやってられっか!と思っているそこのあなた、筋トレはあとでいいですよ~。
まずはPFCバランスに気をつけた食事を始めましょう!
数年後のあなたのためにね。
本記事がお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。