視能訓練士になってわかること【危機意識が選択肢を増やす】

視能訓練士 なってよかった
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「視能訓練士はやめとけ」はどこまで本当?歴9年の私が理由を解説という記事で、視能訓練士のネガティブな面を書きました。

実際のところ、悪いことばかりではありません。良いこともあります。

今回は視能訓練士をやっていて、「あ、こういう見方もあるな」と気づいたことを書いていきます。

視能訓練士の仕事を俯瞰(ふかん)で見て、あなたの人生を左右する考え方を身に着けてほしいと思います。

ヤナ

あくまで私の考え方です。ほかに同じこと考えている人がいるかは不明。でもこの考え方は必ずあなたの人生の選択肢を増やします

目次

視能訓練士になってわかったこと3つ

視能訓練士はあなたに「新しい視点」を与えてくれます。

見える世界が変わる

視能訓練士になると、今、ものがちゃんと見えていることに心から感謝できます。

文字通り、「世界の見え方」が変わるんです。

視能訓練士として働くと、ガチで、リアルタイムで、患者さんの視力や視野がどんどんとけずられていくのに直面します。

「この前まではもっと見えてたのに…」という場面に遭遇すると、今でもショックは隠せません。

  • 30代男性 糖尿病 視力1.2→1年で0.1→3年で0.01へ
  • 20代女性 糖尿病 1.2→0.5→手術を繰り返して1.0へ
  • 50代男性 緑内障末期 0.5→0.08→光のみ感じる
  • 60代男性 加齢黄斑変性 0.6→光のみ感じる 
  • 30代女性 糖尿病 1.2→0.6→予断を許さない状態
  • 20代男性 網膜剥離 1.2→0.6

今、思いつくだけでもすらすらとこのような人たちが出てきます。

見てほしいのは、若い世代でも失明寸前の人たちがいるということ。

「高齢で目も悪い」

このような人は想像できますよね。

でも、

「20~30代の若さで目が悪い」

こんな人たちが実際にいることは、視能訓練士にならなければ気づかなかったでしょう。

やりたいことをたくさんできる年代、結婚して子育てが忙しくなる年代、働き盛りの年代。

そんな、あなたとそう変わらない世代で、急激に悪化する視力や視野。

視能訓練士になったら、あなたは必ずこう思うでしょう。

「私は絶対、自分の目を守りたい。見える目でいたい」と。

そのために健康診断を受け、日々の生活習慣を見直すはずです。

見えること、読めること、新しく挑戦できること、体験したことを好きな人と共有できること…

「見えることの大切さ」を知れば、これから経験する人生への向き合い方が変わるでしょう。

ヤナ

「視覚障害があると何もできなくなる」と言っているわけではありません。「見えること」が筆舌に尽くしがたいほど素晴らしいことに気づくと、世界が変わることを知ってほしいのです。

身内の眼疾患に冷静に対処できる

視能訓練士になると、親や祖父母が「緑内障」「白内障」などの眼疾患にかかっても、過剰な不安に悩まされることがなくなります。

あなたが眼科のプロだと知れば、家族や知り合いがあなたに相談してくることもあるでしょう。

あなたは病名を聞いて、

「白内障ね!それなら手術で簡単に治るよ。大丈夫、痛みなんてない人がほとんどだよ」

「緑内障かぁ。眼圧どのくらい?視野はけっこう欠けてる?今わかってよかったよ。点眼は忘れないようにね!」

と、ポジティブなアドバイスができるようになります。

私の場合

私の父は、50代半ばで中期の緑内障と診断されました。

上半分の視野がガッツリなくなっていたにもかかわらず、本人も気づかなかったそうです。(それが緑内障の怖さ!)

現在は毎月メールで眼圧の報告が来ますが、視能訓練士が身内にいることで、父の不安も軽減しているようです。

あなたの家族、親戚、知人にも罹患者(りかんしゃ:病気になる人のこと)はいるはず。

眼疾患を患った近しい人の心のよりどころになれるのは、視能訓練士でよかったと思える瞬間です。

ちなみに…

家族の付き添いで眼科に行く際は「視能訓練士です」と名乗らないようにしましょう。

その眼科にはその眼科のやり方があるので、名乗って口を出すのは言語道断です。

ヤナ

患者の付き添いでしゃしゃり出る「自称・眼科/眼鏡業界関係者」が多いです。あなたはそうならないようにね。

人生の選択肢が広がる

視能訓練士は眼科でしか役に立たちません。

だからこそ、危機感を持って多くの選択肢を視野に入れてもいいと思うのです。

こちらの記事 「視能訓練士はやめとけ」はどこまで本当?歴9年の私が理由を解説にも書いたように、視能訓練士は悲しくなるくらいつぶしが利きません。

もし結婚して引越しした先に、眼科がなかったら?

もし職場が合わずに、仕事を続けられなくなったら?

視能訓練士はあまりに専門性が高く、ジャンルが限られているため、ほかの医療機関では何の役にも立ちません。

私は数百万円の学費もすべて自分で払い、4年間の専門学校は皆勤。

視能訓練士であることにすごく誇りを持っていて、掛け持ちのアルバイトもして技術と経験を磨いてきました。

それでも、視能訓練士一本で一生を過ごすことに不安があったんです。

だから、眼科とは関係のないジャンルで副業や資産運用も始めました。

収入源の柱を増やすためだけでなく、視能訓練士をやめざるをえなかったり、挫折したりしても逃げ道があった方がいいからです。

「でも、そんなのふつうの会社員だって同じでしょ?」

副業自体はどの業種でも自由にすればいいです。

私が言いたいのは、「需要が極めて限られている視能訓練士だからこそ、多くの選択肢(逃げ道)を作っておこう」ということ。

引く手あまたの看護師や管理栄養士、知名度のあるその他医療従事系専門職より「危機感を持てる」ことが、視能訓練士になってよかったと思えたことです。

「つぶしが利かない」のは弱みですが、「じゃあどうすればいい?」と思考できるのが視能訓練士の強みだと考えています。

ヤナ

こじつけかもしれませんね。でも「考える力」は「切りひらく力」。しぶとく生きる上で何より大切です

まとめ:「視能訓練士」であなたの可能性が無限に広がる

視能訓練士になったら得られること
  • 「見えること」へ絶大な感謝をし、自分の目を守るための健康管理ができる
  • 身内の眼疾患に対し冷静に対処できる。安心感を与えられる
  • 副業を始めて人生の選択肢を広げられる

視能訓練士になると危機意識が高まり、ぬるま湯につかった同世代より、あなたの脳はどんどん活性化されます。

「危機意識とかいらないよ。だったら最初から安定した職に就きたいよ」

そう思いますよね。まあ、私もそう思います(笑)

でも、「将来を約束された安定した職」に就きたい人は、そもそも視能訓練士はやめた方がいいでしょう。

別の記事でも言いましたが、そういう人は看護師を目指すべきです。

次第に視力を失う患者さんに心を痛めながら、「じゃあ私は自分のために何ができる?」と我が身を振り返られるのも視能訓練士の利点。

20代で健康に気をつける人ってなかなかいないですよね。

でも、あなたはできるようになる。そうして、年を重ねても自分を大切にする人間になれる。

多くの点で不利に見える視能訓練士だからこそ、生き方の選択肢を増やす視点を持てると私は考えています。

視能訓練士 なってよかった

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