近視はぼける、乱視はブレる、じゃあ遠視は…?
あなたが近視だった場合、近視や乱視の見え方がどんなものか、なんとなくわかりますよね。
しかしあなたのお子さんが「遠視」と診断されたら、「遠視?遠視って…どんなふうに見えるの?」となりませんか。
近視の人にとって未知の見え方である「遠視」。
遠視と診断された我が子はいったいどんな見え方をしているのか。
この記事では、お子さんが遠視と診断された保護者の方(近視)が、遠視の見え方を体験する方法を紹介します。
負担がかかるので医師は推奨しないと思いますが、お子さんの遠視を理解したいなら、遠視の見え方を体験した方が早いです。
以下の注意書きを読み、よく理解した上で試してください
この方法は体に負担がかかるため、十秒くらいでやめること。
できれば、眼鏡店か眼科で試すこと。
調節力がなくなってくると体験できないため、体験するのは40歳くらいまで。
近視の人が遠視の見え方を体験する方法
近視の人が遠視の見え方を体験する方法があります。
それは、過矯正メガネをかけること。
ではどのくらいの過矯正ならお子さんの遠視と同じ見え方になるのか。
たとえばお子さんの遠視が+2D、あなたの近視が-3Dだとすると、単純計算で次のようになります。
遠視を体験するために必要な計算
お子さんの遠視(+2D)
あなたの近視(-3D)
(-3)+(-2※)= -5D
※符号はマイナスになる
つまり-5Dのメガネをかけると、+2Dの遠視と同じ見え方になるということです。
「自分がマイナスいくつかなんてわからないよ!」
という人の方が多いはずなので、上記のようなめんどくさい計算はメガネ屋さんか眼科にお願いしましょう。
数字の理屈だけ見ていただければけっこうです。
>>遠視ってなに?老眼とは違う?どこよりもわかりやすい遠視の解説
「遠視=近視の過矯正」
遠視の目は、過矯正状態の近視と同じ目なのです。
近視を矯正する凹レンズは、焦点を後ろに移動させる作用があります。
近視は網膜の前に焦点がある目なので、適切な凹レンズの度数であれば、ぴったり網膜上に焦点を移動できます。
ところが、度の強すぎる凹レンズでは、網膜を通り越して網膜の後方に焦点が移ってしまうのです。
一方、遠視はもともと網膜の後ろに焦点がある目のこと。
つまり、度の強すぎ眼鏡をかけた近視と裸眼の遠視は同じ状態になるというわけですね。
だから過矯正メガネをかけた近視の人は、遠視の人と同じ体験ができるんです
遠視を体験するときに注意すること
十秒以内に終わらせましょう。
過矯正メガネをかけると、めまいがしたり吐き気がしたりすることがあります。
かなりどぎつく見えるはずなので、「ピントが合わないな」と思ったらすぐにやめましょう。
がんばってピントを合わせられたら、遠くがものすごくよく見えることも体験してみてください。
- どぎつい
- ピントが合いにくい
- うまくいけば遠くがやたら見える
- 目が疲れる
あなたが感じたことすべてが、いつもお子さんが経験している世界なのです。
お子さんの遠視が弱ければそこまでひどくはありません。遠視が強くなるほど負担が大きくなります(個人差あり)
まとめ 遠視の体験は眼鏡店か眼科で
近視の人が遠視を体験するには、度の強い「過矯正メガネ」をかければいいのです。
- ピントを合わせないと見えない
- 目がとても疲れる
以上のような遠視の特徴を体験できるでしょう。
ただし、目や体にかなりの負担がかかります。(まあ、遠視の人は常にその負担を抱えているということですが)
ですので、できればメガネ屋さんか眼科でプロに見てもらいながらの方が安心です。
「遠視の体験がしたい」あるいは「この子の見え方を体験したい」
と伝えるといいでしょう。
そんなこと言ってくるお客さん/患者さんはほとんどいないので、最初は「えっと…?」と驚かれると思いますが、意図を説明すればすぐに理解してくれるはずです。
あなたの近視の程度、年齢に応じて、お子さんの遠視度数に近い見え方のメガネをかけさせてくれるでしょう
眼科医は推奨しないかもしれませんが、お子さんが見ている「遠視の世界」を体験しておくのは、決して悪いことではないと思います。
眼鏡屋か眼科に相談に行かれる際は、ちょっと覚悟をして向かわれた方がいいでしょう。